歌会始のお題を風流に表現 「勅題」にちなんだ年賀状

歌会始のお題を風流に表現 「勅題」にちなんだ年賀状

歌会始のお題を風流に表現
勅題ちょくだい)」にちなんだ年賀状

毎年1月半ばに宮中で開催される新年行事、歌会始(うたかいはじめ)。古くは御会始ともいい、鎌倉時代の歌人・藤原定家が13世紀初頭に記した日記にもこの会のことが記されています。現在も続く近代形式のものは1869(明治2)年に始まり、1925(大正14)年までは歌御会始(うたごかいはじめ)という名前で開催。1874(明治5)年に一般国民の参加も認められ、1879(明治12)年以降、選ばれた作品が皇族の和歌とともに詠み上げられるようになりました。

天皇から前もって歌会始で詠むテーマに指定されるものは「勅題」や「御題(ぎょだい)」と呼ばれます(戦後は「お題」に変更)。明治時代から大正初期には、一般市民の年賀状にも勅題に沿って詠まれた和歌や、勅題をイラストや写真で表現したものが多く見られます。当時は漢文調に漢字数文字で勅題が出され、当時の知識人層を中心に、教養の発露としてそのテーマにちなんだ創作が嗜まれていました。

たとえば1909(明治42)年の勅題は「雪中松」。雪の積もった松をあしらったデザインや、干支の酉が松の葉をくわえている絵、雪原に立つ松の木々を写した風景写真などが年賀状に用いられています。雪原の松と美女を一枚に収めた写真はがきもあり、テイストも浮世絵風のものから英語をあしらった横長の洋風デザインまで、実にさまざま。絵はがき専門店でも勅題にちなんだ年賀はがきが販売されていたようです。

現在でも、茶道具や和菓子などの老舗店では、年末になるとお題をモチーフに新作を発表するところも少なくありません。お題に合わせて職人たちがどんな作品を生み出すのか、毎年の楽しみにしているという声も耳にします。

ちなみに、ここ数年のお題は2016年が「人」、2017年は「野」、2018年は「語」。このサイトを今ご覧になっている皆さんなら、このお題に沿ってどんな年賀状を作りますか?  当時の人が年賀状で嗜んだ風流なお遊びをご覧いただきながら、自分ならこうしようかな、と知恵を絞るのも楽しいかもしれません。

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