こんな時どうする?意外と知らない年賀状の返信マナー
ただでさえ忙しい年末年始。ついつい年賀状を出し忘れてしまう事もありますよね。この記事では、年賀状を出すのを忘れてしまった相手から年賀状が届いた時のベストな対処法をご紹介しています。
- 年賀状の返信はいつまで?
- 通常の年賀状で出す?それとも寒中見舞いで出す?
- 細かいルールやNGワードは?
- こちらが喪中なのに年賀状が届いてしまったら?
上記のような年賀状の返信のマナーをあなたは知っていますか?
こちらから慌てて年賀状を遅れて出す際の【例文】【NGパターン】も参考にして頂いて、ぜひマナー違反にならないよう気をつけて頂ければと思います。
送っていない人から年賀状が届いたらどうすればいい?
こういった場合は、なるべく早く返信の年賀状を送るのがベストです。相手から届いてしまった後に年賀状を遅れて出すのは気まずい、恥ずかしいと思うかもしれませんが、そのまま放っておくのも失礼ですし、相手方もあなたからの便りが届かない事に不安を覚えるかもしれません。
通常より遅れて年賀状を出す場合はいくつか注意点があります。それについてはこれより下から詳しく例文も交えて書いていますのでご安心下さい。
ちなみに、届いたのが年賀メールであればそのまま年賀メールで返信でも問題ありませんが、年賀はがきで届いたのであれば、こちらもきちんと年賀はがきで返信をする事をお勧めします。「こちらは年賀状を書いたのに、メールで済まされてしまった…」と相手に思われてしまうのはとても悲しいですよね。
年賀状を遅れて出す時の注意点
1.年賀状として出せる時期は1月7日(松の内)まで
実は、年賀状を出せる期間は松の内といわれる元日から7日までと定められています。
冒頭で、遅れてでもいいから年賀状を出すべきだと書きましたが、必ず1月7日までに投函できるように急ぎましょう。
もし1月7日を過ぎてしまう場合は年賀状ではなく【寒中見舞い】の挨拶を相手に送るのが一般的です。寒中見舞いを送る場合は、年賀はがきではなく日本郵便の通常はがきを使います。この場合は、年賀状を頂いたお礼とこちらが年賀状を送れなかったお詫びを文面に書くのが良いでしょう。
2.1月1日を過ぎたら【元日】【元旦】という文字は使わない
1月1日に年賀状を書いて返信できる場合は「元日」を使っても構いませんが、2日以降であれば投函した日付を記載します。この場合、1月1日の朝を指す【元旦】という単語は使ってはいけません。
細かいようですが、会社関係の人や恩師などに失礼のないように気をつけましょう。
3.年賀状へのお礼と遅れたお詫びを書くべきか?
これについては、少し頭を悩ませる場面です。
一般的には、ネガティブな事を年賀状に書くのはあまり良しとされていません。返信する文面に年賀状を頂いたお礼と遅れてしまった事のお詫びを書き添えると「こちらが年賀状を出したからあわてて出したんだな」と一発で分かってしまうというマイナス面があります。
特に気をつけて頂きたいのは、目上の方に年賀状へのお礼と遅れたお詫びを書いてしまうのはタブーとされていることです。目上の方に年賀状で返信する場合は、普段通りの文面で出来るだけ三が日以内に年賀状を送るように心掛けましょう。
もし、事情により三が日以内に年賀状の返信が難しい場合は、「年末の慌ただしさ」や「帰省などの理由」で、あくまでもすべての年賀状送付が遅れたというイメージで寒中見舞いを送った方が良いかもしれません。
まとめますと、
▼三が日以内に返信できる場合
普段通りの文面で日付だけ注意する
▼三が日を過ぎて返信する場合
寒中見舞いまで待って、文面にお礼とお詫びを書き添える
1月5日(小寒)に寒中見舞いを出せば、最短の1月7日に相手に届きます。やはり、出来るだけ早く寒中見舞いが相手に届いた方が好ましいでしょう。
ここで年賀状を頂いたお礼と遅れてしまった事のお詫びをきっちりと書き添えて下さい。年賀状が遅れた理由を記す場合は、言い訳にならないようにスマートにまとめるように心がけましょう。
4.なるべく早く年賀状を届けたい場合はポストを使わない
郵便ポストは郵便局の職員がはがきを集荷する時間が決まっていますので、一日に数回あるポストの集荷の時間を過ぎると翌日扱いになってしまいます。
可能であれば、集配も行っているような出来るだけ大きな郵便局に直接持ち込む方が、郵便ポストの集荷を待つ時間が短縮出来て、結果として早く相手に年賀状が届く可能性があります。
寒中見舞いの例文(お礼とお詫びを文面に含める場合)
▼目上の人への例文
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧に新年のご祝詞をいただきましてありがとうございました
年末の慌ただしさにまぎれ不本意ながら新年のご挨拶が遅れてしまった事を深くお詫び申し上げます
旧年中は公私にわたり大変お世話になりました
本年も旧年に変わらぬご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます
令和〇年 一月
▼目上以外の人への例文
寒中お見舞い申し上げます
お年賀のご挨拶ありがとうございました
向春の折 ご家族の皆様におかれましては
ますますご健勝のこととお喜び申し上げます
余寒厳しき時節ではございますが
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
令和〇年 二月
返信用の文面のポイントとコツ
1.書き出しの挨拶文
寒中見舞いを送る場合は、「寒中お見舞い申し上げます」から書き始めます。年賀状の返信のつもりで「謹賀新年」などを使わないように注意します。
2.文面の最後の日付
元日を過ぎて年賀状を出す場合、最後の日付は年賀状を投函した日を記載します。いつもの年賀状と同じようにうっかり【元旦】と書いてしまわないように注意しましょう。
2.気の利いた一言を書き添える
遅れてしまった年賀状(寒中見舞い)でも、少しでも相手に喜んでもらえるように裏面の空いたスペースに一言書き添える事でより温かみのある良い年賀状になると思います。お決まりの定型文だけだと少し寂しいですからね。
「身体に気をつけてお互い頑張りましょう」といった相手の身体を気遣う言葉や、あなたの最近の近況報告を添えるのも良いでしょう。たった一言手書きで添えるだけでも随分と良い印象になりますよ。
例外:こちらが喪中なのに年賀状が届いたら?
相手方に喪中はがきを出すのを忘れていたり、喪中をお知らせするはがきが間に合わなかったりした場合などで年賀状を受け取ってしまうケースが考えられます。
もしも喪中であるのに年賀状を受け取ってしまったら、こちらは年賀状を返信せずに寒中見舞いを出しておくのが一般的な対応になります。その際に、文面に喪中の連絡が遅れてしまった事をお詫びする一文を書いておくと良いでしょう。
▼例文
ご丁寧な年賀状をありがとうございました
亡き【続柄】の喪中のため年頭の挨拶を控えさせていただきました
旧年中にお知らせすべきところ 年を越してしまいましたこと誠に申し訳ございませんでした
まとめ:年賀状を遅れて出す場合でも細かい決まり事に気をつけて!
まずは、出していない相手から年賀状が届いた場合は、気まずいからといってそのまま放置しておくのは考えものです。やはり、失礼のないように出来るだけ早く返信の年賀状を出したいところです。
とはいえ、様々な事情や都合がつかない場合もあると思います。どうしてもすぐに年賀状が出せないケースでも、寒中見舞いとして挨拶をすれば問題ありませんので安心して下さい。
文面の言葉や投函する日付などは通常の年賀状とは少し異なる部分もあります。ここはうっかりミスが起きやすいポイントです。失礼にあたらないように細心の注意を払いましょう。
また、翌年からの年賀状の送り先リストにしっかりと追加しておけば、同じ過ちを繰り返す事はないでしょう。ポイントをしっかりと確認してみてくださいね!
関連: