目次
- 1 喪中はがきを送るには?一般的なマナーや書き方、送り方
- 2 喪中はがきとは
- 3 喪中はがき(年賀欠礼状・年賀状挨拶欠礼状)はいつからあるの?喪中はがきの歴史
- 4 喪中はがきの正確なマナーや考え方
- 5 喪中はがき(年賀状欠礼)の範囲はどこまで?
- 6 喪中はがきを出す相手の範囲は?送る相手はどこまで?
- 7 喪中はがきはいつまでに準備していつまでに出すべき?
- 8 喪中はがきはどんな種類で送るべき?喪中はがきの選び方
- 9 郵便局では「喪中はがき」としての販売はしていない
- 10 私製はがきの場合切手はどうするの?切手の種類やマナー
- 11 最近では明るいデザインや横書きタイプ、故人をイメージしたさまざまなデザインも
- 12 喪中はがきの書き方とは?マナーや連名など
- 13 ②誰が、いつ亡くなったのかを報告
- 14 ➂感謝の言葉など
- 15 ④日付
- 16 ⑤差出人の氏名
- 17 続柄の表記方法を確認
- 18 【番外編】こんな時はどうする?喪中はがきを書く上での疑問点
- 19 喪中なのに年賀状が届いた場合
- 20 喪中はがきを出す際に近況報告も伝えたい
- 21 喪中はがきのマナーや書き方まとめ
喪中はがきを送るには?一般的なマナーや書き方、送り方
毎年年賀状を送っている方に、今年は喪中はがきを送る場合どのようにして送るのか?失礼に当たらないマナーや書き方、送り方や投函時期まで徹底的に調査しました。
喪中はがきを出すタイミングはそう頻繁にあるわけではありません。それだけに、いざ送るとなった際に
- いつまでに送ればよいの?
- 誰に送ればよいの?
- どの範囲までが喪中なの?
- 喪中のマナーを知らずに失礼なことをしていたらどうしよう?
など、さまざまな疑問や不安が出てくるのではないでしょうか。また、相手から喪中はがきをもらったらどうする?などの場合もあります。
そんな疑問をすべて解消できるように、喪中のマナーや書き方、送り方についてご紹介します。これで今年の喪中はがきは心配なく準備できますよ!
喪中はがきとは
近親者が亡くなった場合、一般的に一定期間「喪中」となり、喪に服します。「喪中」は、喪に服している期間を指し、その期間は一般的に一年間となります。※宗派や地域等により異なります
喪中の間は喪に服すわけですから、おめでたい行事や新年の喜びを伝える年賀状を避け、亡くなられた近親者の冥福を祈る期間。しかし、毎年ご挨拶している間柄の方に対し、一方的に年賀状を控え、ご挨拶を控えるのは失礼にあたりますよね。
そのため、いつもお世話になっている方、年賀状を送り新年のご挨拶をしている間柄のかたへ、ご挨拶を控える事を知らせるための挨拶状が必要となります。この新年のご挨拶を控えるための挨拶状が「喪中はがき」なのです。
ちなみに、一般的には「喪中はがき」と言われるが多いですが、本来は「喪中・年賀欠礼状」が正式となります。
年賀欠礼、喪中はがき、欠礼状などと言われる場合もあります。いろいろな名称がありますが、新年を祝うご挨拶を控える(年賀状欠礼)為の礼状になるため、「年賀欠礼状=喪中はがき」ということを覚えておきましょう。
喪中はがき(年賀欠礼状・年賀状挨拶欠礼状)はいつからあるの?喪中はがきの歴史
喪中はがきは、年賀状が一般的に普及された後に生まれました。元々は皇室の大喪に対し官吏などが出したものと言われています。その後大正の間、徐々に官吏だけでなく、一般的な階層にも広がってきました。
さらに、戦後お年玉付き年賀状が発売され、一気に年賀状を送る文化が一般家庭に広がると同時に、喪中はがきも普及していったそうです。年賀状が一般的に広がると、喪中となり新年のご挨拶を控えることを事前に伝えたい……それで喪中はがきが普及していったんですね。
喪中はがきの正確なマナーや考え方
本来であれば、喪中は神道や儒教の考えから定められた儀礼(服喪)に、仏教の死後一年間を喪中としている考え方が合わさり喪中とされていました。
しかし現在は宗教的な意味合いや儀礼としてではなく、近しい故人への感謝の思いや愛情、そして悲しみを表した意味合いが強くなってきています。
失った大切な方を偲び、そして悲しみの思いから喪に服すからこそ、喪中はがき(年賀状欠礼)を送る方が多いのですね。
そのため、一般的に喪に服す期間は一年とされていますが、喪が明けても亡くなった悲しみが深く、喪に服したい思いが強い場合、新年をお祝いする気持ちになれない場合などに喪中はがきを送った場合もマナー違反にはあたりません。
喪中はがきは、それぞれの考え方、宗派は地域などによりマナーや風習などさまざまです。そのため、これからお伝えする範囲や時期など、多少異なる場合もあります。今回は一般的に多いマナーや範囲を元にお伝えいたします。
喪中はがき(年賀状欠礼)の範囲はどこまで?
喪中はがきの範囲は、一般的に自分(差出人)を中心として、1親等と生活を共にしている2親等となります。
- 1親等・・・父母(両親)、義父母(配偶者の両親)、配偶者、子
- 同居している2親等・・・同居している祖父母、義祖父母(配偶者の祖父母)、兄弟、義兄弟(配偶者の兄弟)、孫
しかし、故人とのつながりやご本人の気持ちにより、出す範囲は異なってきます。また、あくまでも一般的なマナーとしての範囲は同居をしている二親等までとなっていますが、最近では同居していなくても二親等までのご不幸があった場合喪中はがきを送る方が多いようです。
そして叔母、叔父、甥、姪など、三親等となる親族でもつながりが強く、差出人ご本人の気持ちや思いにより判断し喪中はがきを送っても差し支えありません。
親等について
差出人ご本人 | |
1親等 | 配偶者、子、子の配偶者、父母(両親)、義父母(配偶者の両親) |
2親等 | 同居している祖父母、義祖父母(配偶者の祖父母)、兄弟、義兄弟(配偶者の兄弟)、孫、孫の配偶者 |
3親等 | 曽祖父母、伯父、伯母、叔父、叔母、甥姪、曽孫 |
喪中はがきを出す相手の範囲は?送る相手はどこまで?
喪中はがき=年賀のご挨拶を控えさせていただくための欠礼状となりますので、毎年年賀状を送っている方に対し出すことになります。しかし、親族や仕事関係者にも送るべき?と悩む場合もありますよね。年賀状を送る相手についてよくある質問をまとめてみました。
Q.親族には出すべき?
基本的に年賀状のやり取りをしているすべての方に出すとされていますが、お互いに喪中である近い親族の場合などの場合喪中はがきを省略される方も多いです。
Q.仕事関係者には喪中はがきを送るべき?
一般的には、年賀のご挨拶を控える欠礼状となるためすべての方へ喪中はがきを出します。
しかし、最近ではプライベートで接点のない仕事上のみのお付き合いの間柄の方や、故人との接点がまったくない場合は喪中とせず年賀状を送る場合も多いです。特に配偶者の身内に不幸があり喪中となった場合は、喪中はがきとせず年賀状を送る方が多いようです。
故人とのかかわり、間柄、想いにより判断される場合が多いので、ご家族と相談の上決定しましょう。
Q.喪中はがきを送ろうと思っていた相手も喪中。こちらが出す前に喪中はがきを頂いた相手には送る?
喪中はがきは、「年賀欠礼いたします」という挨拶状となりますので、たとえ先方が喪中とわかった場合でも送ります。きちんとご挨拶をすることがマナーとなります。
Q.葬儀に来ていただいた方にも喪中はがきは送るべき?
これまで年賀状のやり取りをされている場合は、年賀欠礼のご挨拶の令状となるため送りましょう。その際、葬儀に来ていただいた方へのお礼の一言を一文加えてあげるとよいです。
一般的に喪中はがきで近況の報告等を書き添えることはマナー違反に当たりますが、葬儀に来ていただいたお礼などについて一言加えることはマナー違反にはあたりません。
- 御会葬有難う存じました
- 法要にご出席たまわり厚く御礼申し上げます
など、葬儀に参列していただいた御礼をお伝えしましょう。
喪中はがきはいつまでに準備していつまでに出すべき?
それでは、喪中はがきはいつまでに準備し、いつまでに郵便局・ポストに投函するべきなのでしょうか。
喪中はがきは元々年賀状を送る送らないに関係なく、喪に服す、つまり新年のお祝いや、喜びを伝える年賀状を控えることを伝えるための令状となります。そのため本来であれば年賀欠礼状は年内に届けばよいとされていました。
しかし、近年喪中はがきが届いた方は、喪中はがきを送った相手に年賀状を送らないと判断する習慣になっています。もし、あなたが年賀状の準備をしているとしたら、すでに準備を完了した投函ギリギリに喪中はがきが送られてきたら困ってしまいますよね?
そのため喪中はがきを送る期間は、一般的に年賀状の準備に取り掛かる11月から、遅くとも12月初旬までに到着するように送ると良いです。
年賀状の準備は人によりまちまちではありますが、
- 郵便局の年賀状販売開始が毎年11月1日ごろである
- 年賀状印刷サイトのオープンは10月中旬から
- 郵便局の年賀状受け付け開始は12月15日
- 元旦に届くよう、12月25日までにポスト投函できるように準備している方が多い
上記を考えると、やはり遅くとも12月10日頃までに喪中はがきを送るようにすると、先方の年賀状準備に間に合う可能性が高く、失礼にあたりませんね。
また、あまり早い時期に送りすぎてしまうと、喪中はがきが来たことを忘れられてしまう危険性も。喪中はがきはあまり早い時期に送りすぎず、11月に入ってから送るとよいでしょう。
Q.年末に不幸があり、喪中はがきが間に合わない場合はどうべき?
年末に不幸があった場合など、喪中はがきの投函が間に合わない場合判断に迷う場合もあるかと思います。
年末の場合、すでに年賀状の準備や投函をしている可能性が多いでしょうから、その場合は喪中はがきを送らずに過ごしましょう。年賀状を送ってくださった相手に余計な気を遣わせてしまう可能性があります。
そして、忌中と松の内があけるまで待ち、松の内があけた後に寒中見舞いを送ります。
その際、年末に不幸があり喪中はがきが送ることができなかった旨を伝えると先方へ年賀状を送ることができなかった理由が丁寧に伝わりますね。
- 忌中:神式では五十日、仏教では四十九日
- 松の内:1月7日まで(関東)、1月15日まで(関西)
喪中はがきはどんな種類で送るべき?喪中はがきの選び方
郵便局では「喪中はがき」としての販売はしていない
はがき=郵便局のイメージがありますが、郵便局では「喪中はがき」としての販売はしていません。そもそも、喪中はがきはデザインが決まっているものではありません。
ですので、例えば郵便局で切手部分が胡蝶蘭タイプの通常官製はがきを購入し自分で印刷する、市販されている私製はがきを購入する、喪中印刷サイトやお店で注文印刷などいろいろな方法で喪中はがきを作ります。
私製はがきの場合切手はどうするの?切手の種類やマナー
私製はがきの場合は、仏事の案内用として使用する際に利用する「弔事用の切手」を使用します。郵便局で「弔事用62円の普通切手」とお願いすると購入することができます。
喪中はがきを官製はがきで送る場合は通常の切手ではなく弔事用の切手と覚えておくとよいですね。
最近では明るいデザインや横書きタイプ、故人をイメージしたさまざまなデザインも
伝統的なはがきや文書の書き方は縦書きですが、最近ではスタンダードな薄墨・白黒タイプだけではなく、蓮などの背景がカラーのものや、故人の趣味がデザインされた喪中はがきも。故人を偲びながら、自由にデザインを選んだり、自作されても良いでしょう。
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Q.薄墨でなくても失礼にあたらない?
弔事の手紙を書く際は昔から薄墨で書くといういわれがありますが、最近ではデザインも多様化され黒書きも一般的になっています。
ご家族の好みや、故人に思い入れのあるデザイン等を選んでも失礼にはあたりません。
Q.ちなみに、年賀状を用意していたのに喪中になった場合はどうする?
たとえ年賀状を用意していても、喪中となった場合は送ることを控えます。
12月28日までに未使用の年賀状を郵便局に持って行くと、無料で一般はがきなどに交換してくれますので、そのはがきを利用して寒中見舞いを作成しましょう。松の取れた後、寒中見舞いとして送ります。
ただし、販売開始日から販売期間終了日までの期間のみ無料で交換が可能となりますのでご注意ください。
詳しくはコチラをご確認ください。
喪中はがきの書き方とは?マナーや連名など
喪中はがきの書き方について、ある程度の構成は決まっていますが、しっかりと決まりがあるわけではありません。
しかし、喪中期間である関係上控えたほうが良い文言などもあるのでここでしっかりと覚えておきましょう。下の画像は、一般的な構成となる喪中はがきです。こちらに沿って説明しましょう。
①喪中につき年賀欠礼する旨を伝えます
喪中である為、新年のご挨拶を欠礼する旨を伝えます。
注意点やポイント
- 拝啓など時候の挨拶や前文は書かないようにしましょう
- 敬具等の結語も書かないように注意しましょう
- 喪中ですので、「年賀」の言葉を利用することはNGとなります。「年始」「新年」「年頭」などの言葉を使うようにしましょう
②誰が、いつ亡くなったのかを報告
誰が、いつ、何歳で亡くなったのかを述べます。
亡くなった年齢を享年で表す場合は数え年を使用します。さらに、数字の後ろには「歳」を付けず、「享年●●」のように表記します。
しかし、近年はわかりやすさを優先し、亡くなった満年齢に「歳」を付けて表記する人が増えているようです。
➂感謝の言葉など
これまでお付き合いに対する感謝や、今後の変わらぬお付き合いをお願いする言葉を伝えます。
注意点やポイント
- 行の頭は一文字さげないで書きます
- 句読点は入れないように注意しましょう
- 故人の年齢を記載する場合は、一般的には数え年で記載します。最近は満年齢での記載の場合もあるようです
④日付
横書きの場合は数字、縦書きの場合は漢数字で記載します。
⑤差出人の氏名
夫婦連名の場合は夫・妻の順に記します。子供の名前は入れないのが一般的です。
ご紹介した書き方は一般的な喪中はがきの構成・書き方となりますが、最近ではさまざまなタイプの喪中はがきがあり、ご挨拶の仕方も多様化しています。
縦書きだけではなく横書きの場合があったり、名前を出さずに冒頭で「亡祖母の喪中につき」とする場合、故人との間柄を記載せず、年賀欠礼させていただく旨のみを伝える場合もあります。
基本的な構成を確認しながら、文例など参考にそれぞれのご家庭で相談の上喪中はがきを作ると良いでしょう。
こちらで喪中文例をたくさん紹介!
続柄の表記方法を確認
故人のお名前等書く場合は、続柄の記載が必要となります。念のため続柄の表記についても確認しておきましょう。
間柄 | 続柄の表記方法 |
夫 | 夫、主人 |
妻 | 妻、家内 |
父 | 父、実父 |
母 | 母、実母 |
配偶者の父 | 父、義父 |
配偶者の母 | 母、義母 |
子供 | 長男、次男、長女、次女等 |
両親の親 | 祖父、祖母 |
配偶者の両親の親 | 義祖父、義祖母 |
孫 | 孫、孫息子、孫娘 |
兄弟 | 兄、弟、姉、妹 |
配偶者の兄弟 | 義兄、義弟、義姉、義妹 |
夫婦連名で喪中はがきを出す場合の注意点
夫婦で喪中はがきを出す場合、一般的にはご主人の続柄に合わせて記載することが多いです。例えば奥様のお母さまが亡くなられた場合ですと、
今年十一月に(奥様の名前)の母 〇〇〇〇が〇〇歳にて他界いたしました
や、「義母〇〇(フルネーム)が」としたり、義母とはせず「母〇〇(フルネーム)が」とする場合があります。
そのうえで差出人にご夫婦連名でのお名前を記載します。
【番外編】こんな時はどうする?喪中はがきを書く上での疑問点
喪中なのに年賀状が届いた場合
喪中なのに年賀状が届いた場合は、松の内があけるまで待ってから寒中見舞いを送りましょう。その際に年賀状をいただいたお礼を伝えつつ、年賀欠礼のご挨拶をお知らせできなかったことへのお詫びも伝えます。故人あてに年賀状が届いた場合も同様となります。
喪中はがきを出す際に近況報告も伝えたい
喪中はがきは「年賀欠礼の理由や内容」を記載し、年賀欠礼を伝えるための挨拶状となるので、近況報告などの記載は基本的にマナー違反となります。
例えば出産や引越し、ご結婚などの報告をする場合は寒中見舞いや引越しのご挨拶はがき、結婚報告はがきなどのご挨拶はがきで送るようにしましょう。
喪中はがきのマナーや書き方まとめ
思い入れやつながりがの強い間柄だからこそ送る喪中はがき。「年賀状を送ることができない」というあいさつではなく、「喪中の為年賀のご挨拶を控えさせていただく」という年賀欠礼が本来の意味となります。基本的な構成はありますが、文例やデザインは近年多様化しています。
どこまでを喪中とするか?も、範囲は各家庭や地域、思い入れの強さやお世話になったという思いで決めていきましょう。もしどうしても悩んだ場合は、親族の年長者に聞くと良いと思います。
基本さえしっかり確認し、失礼のない喪中はがきを送ってくださいね。