「そもそも干支の動物ってどうやって決まったの?」「子年ってどんな性格なんだろう?」などなど、十二支の「子年」にまつわるエトセトラを大特集!
これを読めば素朴なギモンも解決します。周囲の子年人間との関係改善に役立つかも!?
目次
【まずはキホンから】どうして子年(ねずみ)が一番最初なの?
そもそも十二支はどうやって決まったのでしょう?
十二支はもともと十干との組み合わせにより暦や日付の記録に使うために、古代中国で考案されたものだといわれています。
日本では江戸時代に入ってから、民衆に十二支を浸透させるために分かりやすいお話をつけたということです。動物のチョイスとしては、昔から人々に親しまれているお馴染みの動物たちが起用されたということでしょう。
十二支の順番については、「神様のレース」がよく知られているお話ですね。
これは、ある年の瀬に神様が動物たちにむけて「1月1日元旦の朝、一番最初に私の家に挨拶に来た者から順番に、一年間の動物の大将を任せることとする。」というお触れを出すというもの。
こうして神様の家に到着した順番で十二支が決まったというお話ですが、この内容については地域で多少の違いはあるものの、似たような言い伝えが日本各地に存在しているようです。
子年(ねずみ)が一番になったワケ
十二支にまつわる楽しいお話はたくさんありますが、なかでも有名なのが「子年(ねずみ)」が一番になった理由について。
「神様レース」において、駆け足の遅い牛は前夜から出発しますが、それを見ていたねずみはこっそりと牛の背中に飛び乗ります。夜明け前に神様の家の門の前に到着した牛でしたが、まだ誰も来ておらず門の前で待つことにしました。
翌日1月1日の朝、神様の家の門が開き一番乗りを確信した牛が門をくぐろうとしたとき、この瞬間をじっと待っていたねずみが牛の背中から飛び降りて一番最初に神様へのご挨拶をすることに成功!これにより、一番がねずみで二番目が牛になりました。
このお話しを聞いて、子年生まれの人のなかには「なんかズルくて嫌だ」と感じる人もいるかもしれません。
しかし考え方によっては、ねずみは自分の体の小ささによる不利をちゃんと認識して、それでも一番を取る方法を一生懸命に考えた結果の行動ともとらえることができます。ズル賢いということではなく「慎重な知恵者」ということでしょう。
この「神様のレース」にはねずみにまつわるお話しがもうひとつ。
十二支に入っていない猫とのことです。レースの日にちを忘れてしまった猫はねずみにそれを尋ねますが、ライバルがひとりでも減ったほうが良いと考えたねずみは実際のレースの翌日の日にちを教えます。
ねずみに教えられた通り、レースが終わった翌日、神様の家を訪ねた猫は当然のことながら十二支から外れてしまいました。怒った猫はそれ以来、ねずみを見つけると追いかけまわすようになったということです。有名なアニメ「トムとジェリー」の由来がこんなところにあったとは驚きですね。
また翌日にのこのことあらわれた猫をみて呆れた神様(お釈迦さま)が「お前は顔を洗って出直してきなさい」といったことで、猫はよく自分の顔を前足で洗うようなしぐさをするようになったとか。
他の国にも「十二支」は存在するの?
十二支については、中国や日本だけでなく他の国々にも似たようなものがあるようです。
古代中国の文明や学問はその時代では最先端であり、中国で考案された天文学や暦、そしてそれにまつわる十二支がシルクロードの交易とともに、近隣諸国をはじめ多くの国々に広まったからだと考えられています。では、日本の十二支とはどこが違うのか見ていってみましょう。
世界の十二支はこんなカンジ!
日本の十二支【子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥】をベースに世界の国々の十二支と比較していきます。
【中国・韓国・台湾・ロシアなど】
基本的には日本と同じですが、亥(いのしし)が「猪(ぶた)」となります。これは中国やその他のアジア地域において「猪・豚(ぶた)」が富の象徴とされているからのようです。
これについても諸説ありありますが、本来は「猪(ぶた)」だったものが、日本では豚を飼う習慣が早い段階で廃れてしまい、さほど親しみのある動物ではなかったため、古来から野山に多く生息していた猪(亥いのしし)を十二支に入れるようになったということです。
【ベトナム・タイ・チベット・ベラルーシ】
まずベトナムの十二支では、丑が水牛に、卯が猫に、未は山羊に、亥は豚に変わります。
これにより「子・水牛・寅・猫・辰・巳・午・山羊・申・酉・戌・豚」となります。タイやチベット、ベラルーシでもやはり、卯が猫に、未が山羊に、そして亥が豚に変わります。東南アジア地域では猫や山羊のほうが生活に密着している、ということなのかもしれませんね。
【モンゴル・ブルガリア・トルコ】
中央アジア地域の国、モンゴルでは他の国同様、亥が豚になるほか寅が豹(ひょう)に変わります。
また東欧ブルガリアでは、亥が豚になり、寅が猫になります。ブルガリアと隣接するトルコでは、亥が豚、寅が豹になるのに加え、辰が魚になるようです。
【その他の国】
インドでは酉がガルーダという神鳥に、アラビアでは辰が鰐(わに)に、そしてイランでは辰が鯨になります。
さらにフィンランドでは卯が蟹(かに)になるということです。それぞれの国で独自の十二支があるのは非常に面白いですね。
【干支占い】子年生まれは「謙虚な癒し系」
子年生まれのキホン的な性格は「空気を読める知恵者」
みなさんは「ねずみ」という動物にどのようなイメージを持っていますか?昔からねずみは人間に近い存在で、昔話や童謡などにもよく登場する動物です。
子年生まれには、空気を読むのが得意で人付き合いが上手な人が多いようです。基本的には明るく前向きな性格なので、対人関係で苦労することは少ないのですが、神経質で真面目な面もあるので、少し融通がきかないこともあるかもしれません。
また、ねずみという動物は体が小さいこともあり警戒心がとても強いのですが、子年生まれの人もとても慎重で用心深い性格。危険なことや悪い出来事を察知する感覚がとても鋭いので危機回避能力が高いともいわれています。
これは生きていくうえでとても大切なことといえそうですね。向上心が高いことも特徴で、常に最新の情報や流行を生活に取り入れる人が多いようです。
様々なことに関心があり、自分なりのアンテナをいつも張り巡らせているので、キャッチした情報やニュースを会話のネタや仕事にも活かすことが上手です。金銭感覚もしっかりしており、仕事が好きな努力家でもあるので着実に蓄財できるようです。浪費をすることもなく貯蓄をするので豊かな老後をおくることができそうですね。
相性が良いのは「子・寅・戌・亥」!
明るく行動的でありながらも純粋な子年生まれと相性が良いとされるのは、親分肌で同じく行動派の寅年です。共通する点が多いので、一緒にいると楽な相手だということなのでしょう。
また子年同士も考え方が似ているので相性が良いようです。真面目な性格という点で気が合うのが、戌年生まれと亥年生まれの人です。この人たちも子年生まれの真面目さとは少し違うものの、正義感が強く、優しい性格なので子年の神経質な部分をうまくカバーして落ち着かせてくれるようです。
逆にあまり相性が良くないとされているのが午年。
陽気で人気者な午年とは一見気が合いそうにも見えますが、華やかな交友関係となりやすい午年生まれの人といると、子年生まれの人は疲れを感じてしまいそうです。
さらに根気強い子年生まれの人とは正反対の午年生まれの人は、わりと簡単に物事に見切りをつけて次へと進んでしまう特徴もあるので、やはりそういった点でも合いません。
子年生まれのアナタの身近に午年生まれの人がいるのであれば、そのへんの性格をよく理解したうえで、アナタが疲れてしまわない程度の距離感を保ちながら関係を築くのがよいでしょう。
まとめ
子年についていろいろとご紹介してきましたが、いかがでしたか?毎年なんとなく作成している年賀状も干支の由来や歴史などを知ると、より身近で面白いものに感じるのではないでしょうか?
また子年生まれの性格や特徴、干支同士の相性なども日常生活におけるちょっとした問題の解決に役立つかもしれませんね。