「知ってるとすごい!戌年豆知識!」
皆さんは干支の由来について考えたことはありますか?現在の干支は人々を守護し、見守る信仰の対象となっていますが、そもそも十二支とは何なのでしょうか。起源は、古来中国で使われてきた日や月、刻をあらわしたもので、十干と十二支を組み合わせたものが暦(カレンダー)として使われていました。
【戌】戌(ジュツ)の月は9月。方角は西北西を示し、時刻は午後7時から午後9時をつかさどります。十二支中十一番目の干支で、あてられた動物は【犬】。安産、忠誠、財の象徴で、多くの社に祀られています。薬師信仰の十二神将においては、戌の守護神はバサラ大将。
このままでは難しすぎる・・・というわけで、親しみやすくしようと後世の人が十二支に身近な動物をあてはめたのが始まりです。その一方で、このような物語もあります。「昔、元旦を迎えるにあたり神様は、動物たちに自分のところへ挨拶に来るように言いました。一番先に到着したのは鼠(子)。犬(戌)は途中で申(猿)と大喧嘩。仲裁に入った鶏(酉)と同時に神様の元へ到着しました。そして申、酉、戌という順で十一番目の干支におさまりました。」これは、後世に作られたお話ですが、ユーモアがあって面白いですね。
「犬と人との素敵な関係」
戌にあてはめられている犬と人との歴史
イヌは古来から人と生活を共にしてきた動物で、野生種を飼いならして飼育にいたった最初の例とされています。犬は飼い主に従順で命令をよく聞きます。時には自分の身を犠牲にしてまでも飼い主を守ろうとする忠義心にあふれています。その逸話も多く知られていますね。とても利口で、飼い主との関係が深いほどその気持ちを理解し、寄り添う、良き友と呼べる存在です。
信仰
犬は、お産が軽く、子だくさん、子犬の発育も良い。そのため、安産祈願、健やかな育児を祝福する神として祀られてきました。妊娠5ヶ月目のはじめの戌の日、岩田帯と言われる腹帯を締める帯祝いという行事があります。この祝いを完璧なものにするために、戌の日の戌の刻にお祝いする家もあるそうです。さらには、通常は「寿」という文字を腹帯に書くのですが、「犬」という文字を入れて子孫繁栄を願う例もあります。こうして、お産に関わる一切を見守るとともに、子どもが健やかに育つよう魔を払う。それが神格化された犬の持つ守護力です。
物語の中の犬
物語の中でも犬は大活躍!!
- 「花咲爺」犬の恩返しの話
- 「桃太郎」勇者と一緒に鬼退治
「花咲爺」では飼い主である善良なお爺さんに、豊かな富を与えました。「桃太郎」では人間と共に鬼と闘う、頼もしい味方。このように昔話や寓話の中で犬が出てくる話は数多くあります。犬が人間にとって身近な存在であり、その純真な心と一緒に歩んできた歴史によるものでしょう。
遺跡の中の犬
遺跡の中からも古代日本人と犬が一緒に暮らしていた跡が見つかっています。その痕跡の最も古いものは縄文早期で、きちんと埋葬されたと思われる日本犬二頭の全体骨が愛媛県の上黒岩岩陰遺跡から出土しています。
また、神奈川県の夏島貝塚からも犬の骨が見つかりました。このように古代日本人は狩猟を主な生活の糧とした時代から、犬と共に暮らすようになったのでしょう。古墳時代の遺跡から埴輪になった犬も出土しています。丁寧に扱われていたそうで、埋葬主は犬好きだったのでしょうね。
最古の歴史書「日本書紀」にはこんな文があります。『時に白き狗(いぬ)、自づから来て、王を導きまつる状有り』これは、白犬が現れて案内したという記述です。この他にも白犬に関する文章は多く、白犬が神様の使いという特殊な存在として扱われていたと想像できますね。
人との関係
犬と人とはどういういきさつで一緒に暮らすようになったのでしょうか。日本犬の祖先が日本オオカミかどうかは定かではありませんが、一説によると野生オオカミが古代日本人から食べ残しなどをもらっている内に、一緒に暮らすようになったという説があります。オオカミは、居心地の良い人の家で子供を産み育て、人もまたオオカミの狩猟能力の高さを活かすために飼いならしていくことにしました。
そんな世代が続くうちに、やがて愛玩動物として家族の一員に迎え入れられるようになっていくわけです。現代では品種改良され、ペットとして可愛がられるようになり、コンテストなどで美を競ったりもします。ブリーダーという専門職も一般的となりましたね。
なお、本来の特性を生かした特殊分野で活躍する犬もいます。盲導犬、聴導犬、警察犬、軍用犬、災害救助犬などがそうです。嗅覚や聴覚、優れた身体能力を活かし、人の助けとなってくれます。
「戌年の性格、特徴」
基本的な性格
忠義心に富み素直。真面目で忍耐強いです。警戒心は強く、物事を慎重に考えようとするところがあります。対人関係においても、相手から信用されても自分は信用しません。そのため、最初は少しとっつきにくく思われる事があるかも知れませんね。恋愛においても同じことが言えるでしょう。しかし一方で、一旦心を開いた途端に愛想が良くなったりもします。相手が異性でも同性でも、優しく支えようとする気持ちが強いのが特徴です。
一方、心配性で世話を焼き過ぎるところがあり、ややオーバーに考えすぎる傾向があります。そんな性格から、トラブルをさらに大きくしてしまうことも・・・。また、潔癖症で頑固、考え方が違う人を嫌う傾向がありますので、時には他人を認める余裕を持つともっと良い運気を呼び寄せられるでしょう。
仕事
やりがいのある仕事を任されれば任されるほど、燃えるタイプです。責任感が強いので、しっかりとやり遂げ、上司からの信頼も厚いでしょう。仲間内の士気を上げてサポートし、プロジェクトを成功に導く力を持っています。
運
戌年の人が持って生まれた運の良さは、危機に瀕した際助けてくれる人が必ず現れる。そんな不思議な良運を持ち合わせています。
「戌年の相性」
男女の相性を見てみましょう
運命盤において、戌年と特に相性の良いとされている干支を見てみましょう。
戌年【男性】の場合
辰年
運命盤における「向かい干支(一生の宿命的な絆)」のお相手です。男性が戌で女性が辰の場合、少し優柔不断な男性をしっかり者の女性が支えるという形になります。勝気な辰年女性が恋愛期を乗り切った場合、戌年男性を一生涯ささえてくれるベストパートナーとなるでしょう。
丑年
運命盤における「曲がり干支(強固な師弟関係)」にあたるお相手です。丑年女性が戌年男性を尊敬できるような関係で成り立つ相性です。サポート役の戌年男性が丑年女性の才能を開花させて、お互いに切磋琢磨した結果、強い愛情で結ばれるという組み合わせです。しかし、例外もあります。師弟関係のつもりがライバル関係になってしまった場合です。その場合はあくまでもライバルであり、仲良くなる事は難しいでしょう。
戌年【女性】の場合
丑年
運命盤における「曲がり干支(強固な師弟関係)」にあたる相手。丑年男性と戌年女性で丑年男性が年上の場合に多いようです。師弟関係として、目をかけ、指導していた戌年女性に丑年男性は恋愛感情を抱いてしまいます。こうと決めたら一途な丑年男性ですから、戌年女性はぞっこんに愛されて幸せな生活を送ることができるでしょう。
戌年
運命盤における「同じ干支(良好な関係)」である戌年同士です。この場合は、年齢差のあるお相手が対象となります。同じ生年の場合では何の関係もありませんのでご注意ください。年齢差があるほど親密な関係になれるでしょう。特に女性が年上の場合が良縁です。いわゆる姉さん女房となるわけですが、戌年女性がサポート役に回り、リーダー役の戌年男性と良いタッグを組むことができます。
特に注意した方が良い相性
次に要注意の相性をご紹介します。戌年の男性は、総じて他の干支からも好かれる性格のようです。しかし、戌年の女性には、運命的にどうしようもないほど、恋愛相性が良くない干支があります。それは「卯年」です。両方が思い合っている場合でも、ハッピーエンドにはなれないなんてことも。もしも、卯年男性に恋をした場合は、注意に注意を払ってお付き合いを重ねましょう。そうすれば自分達のオリジナルストーリーが作れるはずです。ハッピーラビットな恋ができますように。
申年との相性は?
犬猿の仲とされる申(さる)年との仲はどうでしょう?実は吉縁なのです。友情でも恋愛でも家族でも、仲が良すぎてケンカしてしまうほど近い距離にいます。かなりの良い関係を維持する事ができ、運気の良さも呼びこむでしょう。戌年と申年は強い絆で結びつく、かけがえのないお相手です。
「海外の干支」
日本以外にも干支はある?
答えはイエスです。元来、干支は古代中国から伝わったものなので、中国が元祖と言っても過言ではないでしょう。台湾や韓国、チベットはもちろん、東欧にもあります。ベラルーシ、ベトナムの十二支は、卯年の代わりに猫年があったりと、海外では少し違った形で伝来していることもあります。
海外の犬との付き合い方は?
海外でも犬はペットとして可愛がられている他、人を支える特殊犬としても大活躍です。法律でペットの飼い方を規制し、ドライブに犬を連れていく時はシートベルトを着用させるなど、特に犬のしつけを義務付けている国もあります。そういう厳しい規制があるからこそ人と犬との関係が良く、電車に大型犬を連れて乗る姿も珍しくありません。もちろん、しつけ済みなので吠える事はなく、大人しく伏せのスタイルで乗車しています。また、オーストラリアは動物愛護の精神がとても強い国なので、ドッグウェアを着せる事をあまりしないようです。
また、犬を傷つける行為は厳しく非難されます。大声で?りつけたりすれば、たちまちヒンシュクを買うので覚えておくと良いでしょう。海外の先進的なペットとの付き合い方を学びながら、古来から続く人と犬とのワンダフルな関係を発展させたいものですね。