新年の挨拶の文章は決まっているものばかりなので、悩むこともないけれど、添え書き文を書こう!と思うといつも悩んでしまう・・・なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
添え書き文は年賀状の文章の中でも相手を気遣う気持ちなどを伝えるためにぴったりな文章にしたいと思われる方も多いようです。
ですが、実は添え書き文にもNGワードがあることはご存知ですか?親しい間柄の方なら、「間違えたのね」くらいで済むかもしれませんが、せっかくの新年の挨拶状なのでできるだけ完璧に近い状態にしたいですよね。というわけで、今回は、添え書き文の基本ルールとNGワードをご紹介いたします。
目次
そもそも「添え書き文」って、どの部分の文章?
添え書き文とは、「あけましておめでとうございます」など新年の挨拶のあとに続く文章のことを指します。
年賀状は一年で最初の季節の挨拶状なので、新年早々に失敗してしまうのは避けたいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのためか、ときどき意識しすぎて使い方を間違っていたり、二重敬語になっていたりというような場合も見受けられますので注意してみていきましょう!
添え書き文の基本ルール
年賀状は季節の手紙ですので、添え書き文の基本的なルールも、手紙の基本構成と同じような感じになります。
「謹賀新年」などの新年の挨拶に続けて、相手の安否を伺う文章、自分の近況、結びの挨拶という順番になります。
ビジネス関係での年賀状には一工夫を!
上司、取引先、お客様などビジネス関係の方に年賀状を出す場合は、年賀状の基本ルールに一工夫をすることで、相手の方の印象を良くすることができます。
まず、新年の挨拶。そのあとに相手の方への旧年中や日頃の感謝の気持ちの文章。相手の方の繁栄や幸せを願うような文章。
そして最後に、今後もいいお付き合いをしていただけるようにお願いする文章でまとめるという構成がベストです。
上司の場合であれば、親しい間柄ならそこまでかしこまった文章を使う必要はないと思います。普段の感謝の気持ちも忘れずに書いてください。
取引先やお客様の場合は、日頃ご自身や会社に有益なことをしてくれている相手なので、一年で最初のご挨拶もきちんとしておく必要があります。
そのため、基本構成はしっかり守って年賀状を書くことをおすすめします。
使う相手を選ばない添え書き文の例
- ご無沙汰しておりますが お変わりございませんか
- いいお正月をお過ごしでしょうか
- 旧年中は大変お世話になりました
- 本年も幸多き一年になりますように
- 本年もどうぞよろしくお願いいたします
などなど、どなたでも一度は見たことのあるような定番の添え書き文は送る相手を選ばず、送る相手とどんな関係でも使えるものがたくさんあります。
祖父母や親戚、義実家に送る場合に使える添え書き文の例
- ご無沙汰しておりますが お変わりなく過ごしておられると母から伺いました
- おかげさまで家族揃って新年を迎えることができました 三が日明けにはお邪魔させていただくのを楽しみにしております
- 今年はゆっくりお会いできることを楽しみにしております
- どうぞお体にはご自愛くださいね
など、遠方の祖父母や親戚などには、相手の体を気遣う添え書き文を使われることも定例になっているようです。
相手の体を気遣う文章も、どなたに使っても失礼なものではないので、覚えておいても損はないと思います。
仕事関係の方に使える添え書き文
先輩や上司に使える添え書き文の例
- 旧年中は格別のご指導を賜りまして誠にありがとうございました
- 旧年中の○○の案件では大変お世話になりました
- 本年は旧年以上に結果を出せる年にしようと思っておりますので変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします
など、仕事面でお世話になった内容などを一筆加えてみるのもいいと思います。
また、今年の仕事面での抱負など目標が決まっている方は、その報告をするのもいいですね。
取引先やお客様に使える添え書き文の例
- 旧年中は格別のご厚情を賜り誠にありがとうございました
- 本年も御社のご発展と皆々様のご健勝をお祈り申し上げます
- 本年も社員一同 御社のお役に立てるよう努力する所存でございます
- 本年も変わらぬご愛顧をいただきますようお願い申し上げます
など、旧年中にお世話になったことと、本年もひいきにしていただけるようにお願いの添え書き文とをセットにして書くのが一般的に多いようです。
同僚や後輩に使える添え書き文の例
- 旧年中はチームの率先力として活躍してくれて頼もしい存在でした
- 周りのモチベーションを上げてくれて頼りになる人材です
- 今年もお互いに飛躍の年になるように祈っています
など、上司や取引先に送る年賀状の添え書き文よりも、崩した感じの文章を書くことができます。同僚や後輩の場合は、あまり固い文章になりすぎると、相手に「よそよそしいな…」と受け取られてしまう可能性もありますので、普段のメールやチャットのような感じの柔らかい雰囲気の文章でいいと思います。
英語での添え書き文の例
英語での年賀状で意外と間違いがちなのが「Happy New Year」の部分です。
「A Happy New Year」と書かれているのを見たことがある方もいらっしゃるかと思いますが、実は年賀状には「A」の表記は要りません。
「A」をつけるのは年が明ける前に新年の挨拶をする場合で、年賀状には適していませんので「A Happy New Year」は間違いになってしまいます。
英語の年賀状を書く場合の添え書き文の例
- Here’s to the New Year!(新年を祝って!)
- Have a happy new year!(よい新年を!)
- I hope you have a happy new year.(良い年を迎えられることを祈っております)
添え書き文に使ってはいけないNGワード
年賀状の添え書き文には、使うと相手の方に失礼にあたるNGワードがいろいろとあります。
負のイメージを連想させるような漢字が使われている言葉は「忌語」といわれ年賀状に使うのはNGとされています。
年賀状の添え書き文でのNGワード
- 旧年中は体調を崩しまして…
- 仕事のほうもなかなか思うようにいかず…
というようなネガティブな文章は、お祝いの手紙である年賀状には不適切になります。ほかにも「去る」や「絶える」などの漢字の入った文章はNGとされていますので「去年」ではなく「旧年」と書くということも覚えておくといいと思います。
手書きの時に気をつけたい「ペンの種類」!
年賀状を手書きする場合、一番理想的なのは筆ペンで書くことのようですが、「筆ペンはどうしても苦手」という方は万年筆や油性ペンで代用するのがいいとされています。
万年筆や油性ペンを筆ペンの代用として使える理由は、インクが濃くしっかり文字を書くことができるからです。したがって、筆ペンで書く場合にももちろん、墨が濃い状態で書くようにしてください。
ボールペンで書いてもNGというわけではないのですが、ボールペンはどうしても仕事や事務というイメージが強いためか、ボールペンで書かれた年賀状を「事務的な作業で出してきたのか?」と感じる方もいらっしゃるようなので、なるべく使わないほうがいいでしょう。
今年の年賀状も素敵に仕上げよう!
添え書き文の基本ルールとNGワードの記事をお読みいただき、ありがとうございます。
新年で最初のご挨拶の年賀状。毎年恒例の行事ではあるものの、ちょっとした決まり事など迷ってしまうときもあると思います。せっかく書くのであれば粗相のないようにと思いながらもなかなか筆が進まない…なんてときに今回の記事を参考にしていただけるとうれしく思います。
すてきな年賀状が仕上がる事をお祈りしております。
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