内定先の企業は年賀状を出すべき?結婚・出産・定年退職した翌年の会社の上司、同僚宛ての年賀状の文面は?失礼にならない年賀状の例文・NGになってしまうマナーなどを徹底リサーチ!あなたの素朴な疑問を全て解決します!
目次
就職・転職が決まった内定先への年賀状の書き方と例文
一般的に、まだ勤務をスタートしていない就職・転職先の会社へ、年賀状を出さなければいけないという決まりはありません。
また、内定先に年賀状を出さないとせっかくの内定が取り消されるというような事も通常ではありません。
しかし、あなたが今後働く事になる企業ですから、ぜひ内定先に年賀状を出して社会人としてのビジネスマナーはもちろん、あなたという人間の「勤勉さ」をアピールする機会として活用して頂ければと思います。
以下に例文を載せていますので、正しい文体できちんと新年の挨拶を綴り失礼のない様に注意しましょう。
内定先への年賀状の例文
◻︎採用・人事担当者宛ての例文
謹賀新年
貴社(御社は使わない)に内定を頂きました〇〇(学校名などがあれば記入)の××(あなたの名前)と申します
△△様(採用・人事担当者の名前)におかれましては幸多き新春を迎えられたこととお喜び申し上げます
試験および面接の折は大変お世話になり誠にありがとうございました
新年を迎え入社を前に気持ちを新たにしております
至らぬ点が多いかと存じますが 精一杯頑張る所存でございます
改めて今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します
貴社のご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます
令和〇〇年元旦
◻︎企業の社長宛ての例文
謹賀新年
貴社(御社は使わない)に内定を頂きました〇〇(学校名などがあれば記入)の××(あなたの名前)と申します
貴社におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます
試験および面接の折は大変お世話になり誠にありがとうございました
新年を迎え入社を前に気持ちを新たにしております
鋭意努力する気持ちを忘れず 先輩方を見習いながら少しずつ成長していきたい所存です
改めて今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します
貴社のご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます
令和〇〇年元旦
内定先への年賀状で抑えておくべきポイントは、次の5点です。
① 挨拶として新年を祝う賀詞
② 自己紹介
③ 入社後の抱負
④ 今後の指導へのお願い
⑤ 結びの挨拶
これらのポイントを書いておけば先方に好印象を持たれるでしょう。
なお、年賀状の挨拶文には句読点(「、」や「。」)は使いませんので注意してください。
目上の人に対しての文頭の賀詞は、『謹賀新年』『恭賀新年』『謹んで新年のお慶びを申し上げます』『謹んで新春の寿ぎを申し上げます』などの言葉を使います。
文書やメールなどでは『貴社』を使います。面接等で使う「御社」とうっかり書いてしまわないように注意しましょう。
内定後の通知などで、年賀状禁止(虚礼廃止)などの指示が出ていないかどうか、必ず確認してから年賀状を出してください。
様々な理由で退職した場合の年賀状の書き方と例文
一般的には、退職した会社に年賀状を出すという決まりも義務もありません。
しかし、お世話になった会社・上司や同僚にお礼も兼ねて年賀状を書きたい、今後もその人と何らかの形で繋がりを持つ可能性があるという場合などは、年賀状を出す事をおすすめします。
また、定年退職、結婚、出産などでお世話になった会社を円満に退社している場合は、毎年書かずとも退社した翌年ぐらいは近況報告として年賀状を出しても良いでしょう。
つまり、あなたが今後とも関係の継続を望む相手なのかどうか・お世話になった前の職場の上司や同僚に義理を感じているかどうかで、年賀状を出す・出さないの判断をして頂ければと思います。
◻︎退社した翌年の年賀状の例文
謹賀新年
旧年中は公私にわたり親身なご指導ご鞭撻をいただき誠にありがとうございました
昨年○月 私たち夫婦に無事第一子が誕生いたしました
賑やかで幸福に満ちた一年になりそうです
新しい年が皆様にとって良き年でありますようお祈り申し上げます
令和〇〇年元旦
・退職理由が結婚であれば、
『昨年○月の良き日に私達は結婚式を挙げ
夫婦そろって初めてのお正月を迎えることができました
まだまだ未熟な二人ですが あたたかく幸せな家庭を築いて参りたいと思っております』
・退職理由が定年退職であれば、
『昨年定年退職を致しました
在職中は大変お世話になり心よりお礼申し上げます』
・転職が理由で退職した場合は、
『昨年○月に転職し心新たに新年を迎えています
さらなる飛躍の年とするべく精一杯頑張る所存です
本年も変わらぬおつきあいをどうぞよろしくお願い致します』
という風に状況に応じて近況を報告するのが良いでしょう。
退職した翌年に出す年賀状で抑えておくべきポイントとしては、
① 挨拶として新年を祝う賀詞
② お礼の言葉
③ 退社後の近況など
④ 結びの挨拶
こういった事柄を書いておけば問題はないでしょう。送る相手が目上の人なのか、同僚や部下なのかによって文頭の賀詞を使い分けて下さい。
就職・転職・退職した場合の年賀状の宛名の書き方
◻︎宛名は出来れば手書きで正しく丁寧に
宛名の住所は省略せず正しく書きます。『株式会社』を(株)などと省略しないように注意して下さい。ビジネスマナーとして省略した漢字も使わない様にしましょう。
◻︎相手の役職は氏名の上に書く
「部長」「課長」などの役職名は氏名より上に小さく書きます。「代表、取締役」「代表取締役、社長」といった場合は、二行に分けてバランスを取って書きましょう。誤字脱字は大変失礼にあたりますので注意して下さい。
また、肩書きに敬称を付けるのは間違いです。「社長様」「部長様」と書いてしまわないようにしましょう。
◻︎会社内の特定の個人・内定時の採用・人事担当の宛名の書き方
〇〇会社 人事部××様(個人名を書く)
◻︎特定の部署に出す場合
〇〇会社 △△部御中(部署に出すときは御中を使います)
◻︎特定の個人ではなく会社宛に出す場合
〇〇会社 職員御一同様
という風に宛名を書き分けます。特定個人宛てと部署宛ての際に「様」と「御中」の使い間違いに気をつけましょう。
これはマナー違反!?就職・転職・退職の場合の年賀状の素朴な疑問
手書きか印刷か?
宛名も文面もやはり手書きの方が喜ばれるというのは確実ですが、どうしても作業的に難しいという場合は、印刷でも特別失礼にはあたりません。
少し寂しいと感じる場合は、「今年もよろしくお願いします!」といった簡単な言葉でも構わないので裏面に手書きで一言付け加えると相手に与える印象も良くなるでしょう。
裏面に家族入りの写真を印刷してもいい?
年賀状では一般的に上司や会社関係の人には、家族の写真を入れない方が無難です。あまりに凝ったデザインにするとマナーが悪いという印象を与える可能性もあるので、裏面に何かを印刷する場合はシンプルな絵柄を選ぶようにしましょう。
賀詞の使い分け
「迎春」「賀正」等の2文字の賀詞は、「謹む」や「恭しい」といった相手を敬う言葉が含まれないため上司や目上の人に使うのはNGとされています。
2文字の賀詞は、年賀状を出す相手を制限してしまうため、気を付けましょう。
「明けましておめでとうございます」「新年おめでとうございます」「新春のお慶びを申し上げます」等は、相手を選ばずに使える賀詞ですので、内定先の人や前の職場の上司といった方にも使う事が出来ます。
例外!出すつもりがなかった相手から年賀状が届いた場合は?
例えば、内定先から年賀状が届いてしまった場合。
これは、出来るだけ早く年賀状を出します。「出すつもりがなかったから」「面倒くさいから」といって、春からお世話になる会社に対して返事をしないということは絶対にやめましょう。
三が日以内に到着するように年賀状を返信できる場合は、お詫びの文等は載せずに一般的な年賀状として送りましょう。
もし、旅行や帰省等で年賀状に気付くのが遅くなってしまった場合は、寒中見舞いで返信をするのがよいでしょう。
なぜなら、年賀状には基本的にマイナスの内容を書かないこと、特に目上の方に対して「もらってから出す」というのは失礼にあたるからです。
寒中見舞いでは、文面の自己紹介の後に、
『ご丁寧に新年のご祝詞をいただきましてありがとうございました
挨拶が遅れましたこと深くお詫び申し上げます』
と書き添えて、返信しておくとよいでしょう。
返事を出さないよりは、もちろん返事をした方が良いですが、このような内容の挨拶状を送るのはお互い気持ちのいいものではありませんよね。
そのため、内定先には、元旦に届くよう年賀状を出しておくのがよいかと思います。
また、内定先から年賀メールが届いた場合は上記の例文を参考にしてこちらも年賀メールで返信しておきます。内定先からの年賀メールに対しては、あわててハガキで年賀状を出す必要はありません。
まとめ
就職・転職・退職した場合の年賀状の書き方を、実際の例文を交えてまとめてみました。やや特殊な状況です。実際に年賀状を書こうと思った時に文面をスラスラと書ける人は少ないので、ぜひ上の例文を参考にして頂ければと思います。
これからあなたが勤務してお世話になる会社の方々、前職場でお世話になった上司や同僚といった方々に「しっかりしているな」「(また)一緒に仕事をしたいな」と思ってもらえるチャンスです!
投函する前に、誤字脱字、宛名に間違いないかをもう一度確認して、安心して新年を迎えて頂ければ幸いです。
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