毎年年末になると、パソコンを使って年賀状を作成している方も多いと思います。そんな時、使いたい漢字が変換できなくて困ったという経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、宛名変換、漢字変換の時に遭遇しがちなトラブルを、「フォント変更」「外字エディタで特殊文字作成」「手書き」「年賀状作成サービスを利用」という4つの方法で対処法を紹介していますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
目次
宛名変換の時によくあるトラブルの対処法
例えば、送る相手の漢字が「斎藤」なのか、旧字体の「齋藤」が正しいのか?また、「一点しんにょう」か「二点しんにょう」なのか?といった、正しい漢字が分からない場合。これらは、いざ年賀状やハガキ作成で宛名を書こうと思った時に、よく遭遇する問題です。
基本的に、こういった場合は、前年までに送られてきている年賀状の差出人を確認して、正しい漢字を調べるのが良いでしょう。
そもそも漢字間違いはどこまで気を配るべき?
ここでも、「斎藤」という氏名を例に出しますが、「齋」という字の略字が「斎」になりますので、年賀状を送る相手の方が、普段から略字を使っているのであれば、それほど気にする事でもないと思います。しかし、正しい漢字は「齋」である以上、出来れば本来の字で送るのがベストです。
ちなみに、「斎」を「斉」と書いてしまうと、この二つはそもそも違う漢字ですので、当然失礼にあたります。なので、送る相手の漢字はしっかりと確認しておかなければいけません。
もう一つ、「一点しんにょう」か「二点しんにょう」なのか?という問題ですが、基本的に、手書きであれば、しんにょうは常用漢字である「一点しんにょう」を使うのが正しいです。
しかし、ここで問題なのは、パソコンの変換によっては、「二点しんにょう」でしか表示されない場合もあるという事なのです。この記事では、そういった場合の対処法も以下にまとめていますので、まずはご安心頂ければと思います。
「そこまで気にする必要あるの?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、受け取った年賀状の間違った漢字の宛名を見て、残念に思う方もいるかもしれません。やはり、可能であれば、少し手間になったとしても正しい漢字を使う方が良いでしょう。
使いたい漢字が変換で出てこない場合の対処法
使っているフォントを変更してみる
使いたい漢字が変換で出てくるかどうかは、設定しているフォントによって変わります。例えば「辻」という漢字は、二点しんにょうですが、Windousに標準で搭載されている「HGP教科書体」「HGPゴシックM」といった書体では、一点しんにょうでも表示されるはずです。
フォントの変更方法は、パソコンのOSによってそれぞれ違いますので、「ウィンドウズ OS名 フォント 変更方法」といった風に検索をして頂ければ、詳しいページがたくさん出てくるでしょう。
変換出来ない文字は外字エディタで追加する
ウィンドウズの外字エディタという機能を使って、変換出来ない文字を作って登録して自由に使う事が出来ます。ここではサンプルとして、「辻」という字を、一点しんにょうに変えて登録してみましょう。なお、操作方法や参考画像はウィンドウズ10のものです。ウィンドウズのバージョンによって操作方法は変わりますが、外字エディタの機能はどのバージョンでも付属している機能なのでご安心下さい。
外字エディタの使い方の説明
メモ帳を開き、登録したいものに似ている漢字をコピーする。
コピーしたらメモ帳は閉じてしまって大丈夫です。
次に、キーボードの「Windousキー」を押しながら、「xキー」を押す。
画面左下に出てきたポップアップから、「ファイル名を指定して実行」をクリック。
名前の所に、「eudcedit」と入力出来たらOKをクリック。外字エディタを起動させる。
外字エディタが起動したら、左上の選択している四角いマスが空欄である事を確認して、OKをクリック。選択しているマスに文字が入っていたら、別の空欄のマスを選んで下さい。
メニューバーからウィンドウ→参照をクリック。
画像下の形(s)の中のマスを選択して、一番最初にテキストエディタからコピーしていた「辻」の漢字を貼り付け。それが出来たらOKをクリック。
パネルが二つに分かれます。右側に参照する漢字が入っているので、マウスを操作して、漢字全体を選択範囲で囲みます。そのままドラッグ&ドロップで左側へコピーします。
左のパネルにも「辻」という漢字が入りました。
左側にある、消しゴムツールや鉛筆ツールを使って、ドットを消したり追加したりという作業を行い、二点しんにょうから一点しんにょうへと変更していきます。ポイントとしては、最終的に外字エディタで登録したい漢字に出来るだけ近い漢字をメモ帳でコピーしておく事で、作成の手間が省けます。
文字が完成したら、メニューバーの編集から、同じコードで保存をクリックして、外字エディタを終了させましょう。ここまでが、外字エディタで漢字を新しく作成する方法です。
外字エディタで作成した文字を使用する方法
漢字を出力させたいソフトを起動し(ここではテキストエディタを開いています)右下のバーの中から「あ」もしくは「A」と表示されている文字の所で右クリック。ポップアップが出たら、IMEパッドを選んでクリック。
画像の赤く囲んである文字一覧を選び、文字カテゴリはシフトJISを選びます。
文字カテゴリのシフトJISを選ぶと、「外字」という欄が出てきますので、そこをクリック。すると、右に外字エディタで作成した文字が出てきますので、それを選んで「Enterキー」を押してみましょう。
すると、開いているメモ帳に作成した文字が打ち込まれます。上の画像と同じように、メモ帳に一点しんにょうの「辻」という漢字が表示されていると思います。
ここまでが外字エディタで新しい漢字を作成して、その漢字を表示させるまでの方法です。ちなみに、作成する漢字にもよりますが、一点しんにょうの「辻」という漢字を登録するだけであれば、作業時間は、2〜3分といった所でしょう。
年賀状の宛名を印刷するのが困難な場合
宛名は手書きで行う
パソコン操作に慣れていない人であれば、フォント変更や外字エディタを使った作業は少し面倒くさいと感じるかもしれません。また、プリンター機器などが家になく、そもそも年賀状の宛名を印刷するという方法が取れないという方もいらっしゃると思います。
そういった場合は、宛名は手書きで書くという手段で問題ないかと思います。
年賀状印刷のサービスを使う
最後に、ご自身の差出人の漢字に特殊文字が含まれている場合、作字に対応してくれる年賀状印刷サービスをご紹介します。
たとえば、弊社が運営するおたより本舗では、インターネット上から画面操作に従うだけで、年賀状のデザインから作成までを全て完了させてくれるサービスです。もちろん、完成した年賀状は、自宅などに郵送してもらう事が出来ます。
常用漢字でない文字でも、差出人として印刷してもらうことが出来ますので、こういったサービスをご利用されるのも良いでしょう。
①おたより本舗ですでに登録のある漢字一覧から選べます。
②一覧にない場合は、別途作字を希望することができます。
③特殊文字にふりがなをつけることができます。
▼詳しくお知りになりたい方はこちらの公式ページをご覧下さい
まとめ
年賀状の宛名作成の時、どうしても変換出来ない漢字が出てきた場合の対処法をご紹介させて頂きました。
漢字変換が上手くできない、使いたい漢字が登録されていないというトラブルの場合、基本的には、フォント変更で対応するのが一番手間がなくて良いかと思います。
しかし、ウィンドウズ10の様に、そもそもフォント変更が難しい(フォント変更が出来ない事はないが、公式にはサポートされていない)場合もありますので、この記事を参考にして頂いて、あなたがお使いの環境に合った対処法で解決して頂ければと思います。
一年に一回しか送らない大事な年賀状ですから、目的の漢字が変換出来なかった時に、間違った漢字を選んで印刷してしまうという事だけは気をつけたいですね。
あなたが苦労する文字ということは、他の人も苦労している、又は略字で送ってしまっているという可能性大です。
年末の忙しい時期ではありますが、この少しの気遣いで、相手の方にも、「この人は細かいところまで気のつく人だ」という印象を持ってもらえると思います。
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