年賀状を送るのを突然辞めるのはマナー違反になる?
これはなかなか難しい問題だと思います。そもそも、年賀状とは、新年を祝う言葉を記して、「今年もよろしくお願いします」というあいさつ状です。したがって、年賀状を出すのも出さないのもあなたの自由ですから、お世話になった人や、付き合いのある人に必ず年賀状を出さないといけないという決まりはありません。
しかし、ちょっと相手の立場になって考えてみてください。毎年、必ず年賀状を送ってくれていた人が、その年から何も連絡がなくぱったりと年賀状が来なくなったら、「何かあったのかも…」と、心配になってしまいますよね。そういった、相手側に無用の気遣いをさせない為にも、今年から年賀状を送るのを辞めようと思う場合は、ちょっとした手順を踏んでおくと良いと思います。
また、そうしておく事で、あなたも「今年は、あの人に年賀状を送らなかったけど、悪く思われないないだろうか…」と不安な気持ちで新年を過ごさなくもてよくなります。
年賀状を辞める場合、みんなはどうしている?
今回、この記事を書くにあたって、世間の人は一体どうしているのか?周囲の意見や、ネットに挙がっている様々な情報をまとめてみました。正直な所、どれが正解でどれが間違っているという判断は出来ないと思いますが、ご自身に合う年賀状の辞め方をさがしてみて頂ければと思います。
■ 自然消滅を狙う
調査した結果をまとめてみると、やっぱりこれが一番多いですね。方法としては、付き合いをやめたい方や、義理年賀だけのやりとりを毎年繰り返しているだけのような人には、一度年賀状を送るのを絶ってみて、様子をうかがってみます。そのまま相手から年賀状が届かなければ良し。届いたら、遅れて年賀状を送ってみる。毎年、これを繰り返して少しずつフェードアウトしていくのが理想の形ですね。悪く考えれば、事なかれ主義と思う方もいるかもしれませんが、これって、「自分の気持ちを察してくださいね!」という相手への信頼の上で成り立つのものですから、そんなに悪い方法ではないと思いますし、平和主義である日本人の性格が出ているのかもしれませんね。
■ 気心が知れた相手なら、事前に年賀状を辞める事を予告しておく
上の方にも書きましたが、いきなりぷつりと年賀状を絶ってしまうのは、出来れば避けたいものです。なので、頻繁に会ったり、メールや電話で連絡を取ったり出来る人には、「毎年年末に年賀状を書くのが大変だから…」と、それとなく事前に断りを入れておくと良いでしょう。「私もそう思ってたのよ!」と相手の人が言ってきたら気分が楽になりますね。
■ 形だけの義理年賀は辞める
例えば、自分は年賀状を毎年送っているのに、相手から年賀状が来なくなった場合や、なんとなく毎年の習慣になっているからといって、あなたがだけが毎年、年賀状を送ってしまっている場合。そもそも、こうしたケースは、相手側が年賀状のやり取りを望んでいないと判断出来ます。そうした相手に対しては、年賀状を出すのをすっぱりと辞めてみても良いでしょう。
■ 寒中見舞いで対処する
あなたは年賀状を送っていないのに、相手側から届いてしまう場合。せっかく年賀状をもらったから仕方なくと思って、これにあわてて年賀状を出していたら、毎年そのやり取りを続けないといけなくなるかもしれません。そういった方には、年賀状ではなく寒中見舞いを送っておくのはどうでしょうか。こうしておけば、相手側も年賀状のやり取りを希望していないと思って、年賀状が来なくなるという意見も多数ありました。
毎年、たくさんの年賀状を書いていて大変という人は、こういった方法で少しずつやり取りする人の数を整理して減らしていっているみたいですね。
年賀状を辞める場合はどうしたらいい?
さて、いよいよ本題です。この記事のテーマでもあった、年賀状を送るのを辞める際の方法について具体的に説明していきます。ずばり、12月に入るぐらいまでには、「今後は年賀状を出す事を辞める!」という意思を相手に伝えておく事。これが大事です。
ポイントは、「12月に入るぐらいまで」という部分。最悪でも、これは守っておきましょう。なぜなら、これより遅くなってしまうと、相手側は、すでにあなた宛ての年賀状を用意してしまっている可能性があるからです。「なによ!急にそんな事言われても、わたしはもう用意しちゃってるわよ!」という無用なトラブルは避けたいですよね。
具体的に相手に伝える方法ですが、友人や気心が知れた仲であれば、メールや電話でも良いので事前に連絡を入れておきましょう。
逆に、優先して書かなければならないグループや、毎年、年賀状だけのやり取りをしているような方であれば、寒中見舞いのハガキや今年出す年賀状に「今後、年賀状のやり取りを辞める事にします。」という旨を一筆書いておくとよいでしょう。
しかし、ただ一行、「一身上の理由により、今年限りで年賀状を書くのを辞めます」だけでは、やや一方的な感じがしますよね。そのため、「あなただけではなく、全ての人に対してやめるのだという事」「年齢や、多忙が理由で年賀状をやめたいという事」「年賀状は辞めるがあなたとの付き合いを、やめたい訳ではない事」といった事を書き添えておけば、失礼にはあたらないはずです。
年賀状のやり取りはやめたいが、あなたが嫌いになったからではないですよ!という意思を、きっと相手側が汲み取ってくれるでしょう。
年賀状を辞めたい・卒業したい場合の例文
以下に、簡単な例文を載せておきますので、細かい言葉の表現などはお好きに変えて頂ければと思います。
▼ 例文①(多忙のため書けない場合)
寒中お見舞い申し上げます
(年賀状なら「明けましておめでとうございます」)
年末年始多忙につき 来年からどなた様への年賀状もお送りするのを控えさせて頂こうかと考えております
誠に勝手ながら 今後とも変わらぬお付き合いをどうぞよろしくお願い致します
(もしくは、「今後もお元気でお過ごし下さいますよう お祈り申し上げます」「皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます」など)
寒さ厳しい折 どうぞご自愛くださいませ
▼ 例文②(高齢のため卒業する場合)
寒中お見舞い申し上げます
(年賀状なら「明けましておめでとうございます」)
寄る年波を感じるに至り 来年からどなた様への年賀状もお送りするのを控えさせて頂こうかと考えております
誠に勝手ながら 今後とも変わらぬお付き合いをどうぞよろしくお願い致します
(もしくは、「今後もお元気でお過ごし下さいますよう お祈り申し上げます」「皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます」など)
寒さ厳しい折 どうぞご自愛くださいませ
たとえ、年賀状だけのやり取りだったとしても、正直に「年賀状だけの関係を今後やめたいと思います!」といった気持ちを書いてしまわないように注意しましょう。
まとめ

さて、いかがだったでしょうか?年賀状を送るのを辞めたくなった時、辞めようと思った時にどういう方法が最善なのかをまとめてみました。ただ、あなたが年賀状を辞めてしまいたいと思っていても、必ずしも相手が同じ気持ちでいるとは限りません。遠方で、なかなか会う事が出来ないから、一年に一度だけの年賀状で繋がっている関係を大事に思ってくれている人に心当たりはないですか?
最後にお伝えしたいのは、「自分は、本当にこの人との年賀状を辞めてしまっても良いのだろうか…」と一度じっくり考えてから行動を起こして欲しいということです。
なかなか会えなくても、一年に一度年賀状でつながる関係もあります。大切な人とはいつまでも年賀状を交わしたいものですね。
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