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年賀状に添える一言コメントに基本的な構成やルールはある?
そもそもなぜ一言コメントをつけるのか
今や年賀状は自宅のパソコンで簡単に作ることができたり、コンビニなどでも手軽に注文できる時代です。年賀状を送る数が多いとこれらは非常に便利なツールですよね。
しかし、機械的に印刷された文面やイラストだけの年賀状は、直筆のコメントがあるものに比べると、どことなく冷たい印象になります。
その年の初めのご挨拶は襟元を正し、温かみのあるものにしたいもの。年賀状のコメントは、年初の挨拶などの形式的なものだけではなく、想いのこもったご挨拶にする役割があります。
年賀状にコメントを添える際のポイントについて
一般的に年賀状の構成は、表面に宛名や住所などの送り先、裏面に本文である新年のご挨拶という形になっています。年賀状にコメントを添える場合は、この裏面の余白に書くのが通例です。縦書きの年賀状であれば左隅に、横書きの年賀状であれば下段のスペースに書くのがいいでしょう。
それではコメントには何を書けばいいのでしょうか。実はこれを書かなければいけないという明確な決まりはありません。年賀状にコメントを添える際のポイントは、送る相手との関係性に合わせて、シンプルな文言を付け加えるだけです。例えば、家族や親戚なら健康面を気遣い、友人や知人ならこちらの近況報告、仕事の上司なら日ごろの感謝とご指導ご鞭撻を仰ぐ意をコメントとして添えるとよいでしょう。
年賀状の裏面の余白という限られたスペースですので、相手との関係性に沿ってシンプルにコメントを添えてみましょう。そうすることで、より一層血の通った年賀状になるはずです。
知っておきたい!年賀状で使える一言コメントの文例
年賀状のコメントは相手との関係性に応じた文面がふさわしいとされていますが、それでは具体的にどのようなコメントが望ましいのでしょうか。
ここでは、年賀状の送り手と受け手との関係性に沿ったおすすめ文例をご紹介します。
友人や知人への添え書き文例
年賀状を書く相手として最も多いのが友人や知人ではないでしょうか。気心の知れた友人に対してはあまり格式張った文面ではなく、カジュアルな文面でも問題ないでしょう。例えば以下の通りとなります。
- 「旧年中は大変お世話になりました。202○年がお互いにとってよい1年になりますように!」
- 「なんだかんだあっという間の1年。○○はどんな1年でしたか。今年もよろしくね。今度一緒にご飯行こう!」
親しい友人だけでなく、疎遠になった友人に年賀状を出す機会もあるでしょう。その場合、こちらの簡単な近況報告をコメントに添えるのが自然です。
- 「昨年結婚しました。○○君はいかがおすごしでしょうか。」
- 「私は今□□にハマっています。○○ちゃんが熱中していることもお話聞かせてね。」
|親戚へのコメント文例
親戚同士で交流があまり無い場合はそれこそ形式的なコメントになりがちです。親戚へのコメントのポイントは、自分の家族の近況報告に加えて相手の家族を気遣う言葉を入れることです。また、親戚内で冠婚葬祭があった場合などは、そのことに触れるのもいいでしょう。
- 「早いもので長男の○○も今年で小学校に入学します。ご無沙汰しておりますがお変わりありませんでしょうか?」
- 「先日は娘の結婚式に来て頂いてありがとうございました。」
|上司や目上の人へのコメント文例
職場の上司や目上の方への年賀状にコメントを書き添える場合は、言葉遣いに注意しながら、失礼のない表現でまとめるのがポイントです。
- 「昨年は格別のご厚情を賜り心より感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いします。」
- 「本年もご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。」
- 「本年もご期待に添えるように精進致す所存です。」
上司や目上の人への年賀状に俳句を添えることも、趣があっていいでしょう。俳諧趣味のある方に喜ばれるのはもちろん、他の年賀状と差別化して際立たせたい場合なども俳句は有効です。年賀状に使える俳句は数多くあり、自分の気に入った句を使ってみてもいいでしょう。年賀状に使える俳句には、例えば以下のようなものがあります。
- 「門松や おもへば一夜 三十年」(芭蕉)
- 「松立てて 空ほのぼのと 明る門」(漱石)
- 「元日や 上々吉の 浅黄色」(一茶)
これらの俳句は「門松」や「松」、「元日」などお正月らしいキーワードが盛り込まれており、年賀状の俳句にふさわしいといえます。年賀状に使える俳句はこれ以外にも数多くありますが、新春にふさわしい季語や表現が織り込まれたものを探して、ご自分で気に入ったものを使ってみてはいかがでしょうか。
年賀状の一言コメントは原則手書きが◎
さて、ここまで年賀状のコメントの基本的な構成とルール、相手との関係性に応じた文例についてご紹介してきました。ここからは一歩踏み込んでより詳細な一言コメントの書き方~応用編~をご紹介していきましょう。
まず、コメントの書き添えは原則手書きがポイントです。昨今では自宅のパソコンとプリンターからでも簡単に年賀状を自作できる時代であるため、機械的に印刷された無機質な文面の年賀状が中心となっています。
しかし、だからこそコメントは「手書き」の方が年賀状を送る人の温かみが伝わり、心地よいものとなります。年賀状を形式的で無味乾燥なものにしないため、コメントはぜひ手書きで記入してください。
しかし、自筆で文章を書くことが少なくなっている現代。自分の文字に自信が無い人も多いのではないでしょうか。そんな方には年賀状のコメントを代筆してくれる業者もあるのでチェックしてみてください。
例えば、株式会社横浜ウェブクリエイトが運営する「代筆屋」では、筆ペンによる代筆サービスを得意としており、大切な人へのコメントを毛筆で見事に仕上げてくれます。自筆による手書きに自信が無い方はこのような代筆業者を検討してみてもよいでしょう。
コメント記入時のおすすめ筆記用具とは?
コメントを書く時には筆記用具にもこだわりたいもの。一般的なマナーとして鉛筆やボールペンは避け、毛筆または筆ペン、万年筆で書くのがよいとされています。
筆ペンの場合、市販の筆ペンで問題ありませんが、弔辞用の薄墨のペンに間違えないように注意しましょう。
筆ペンは多くのメーカーから販売されていますが、個人的に最もおすすめな筆ペンを一つご紹介します。
ゼブラから出ている「筆サイン」という筆ペンです。筆文字初心者でも簡単に達筆になれることで定評があります。本物のトメ・ハネ・ハライを表現することができ、丁寧に書けば筆文字が苦手な人でも簡単に雰囲気のある筆文字を書くことができます。細字であることも、コメントを書くスペースを考えればうれしいですよね。
年賀状のコメントだけでなく、封筒の宛名や便せんなど気軽に普段使いできることもおすすめです。数ある筆ペンの中からどれかひとつと言われたらこれを選んでおけば間違いありません。
万年筆で書く際に注意するべき点
独特な質感と雰囲気を出すため、普段から万年筆を愛用している人も多いと思いますが、万年筆で年賀状を書く時には、次の2点に気をつけるとよいでしょう。
①インクの色
まず使用するインクの色については年賀状のフォーマルな性質から黒か、濃いめの青がふさわしいとされています。
②はがきの素材
郵便局やコンビニなどで売られている通常のはがきは、再生紙を使っているため、インクがにじむことは少ないです。
しかし、インクジェット紙は高画像の写真を綺麗に出力するために特殊な表面加工が施されており、インクがにじむ可能性が高いのです。どうしてもインクジェット紙の年賀状の本文(裏面)に万年筆でコメントを添える場合は、染料系のインクではなく、耐水性が高くにじみにくい顔料系のインクを使うことをおすすめします。
まとめ
さて、今回は年賀状に華を添えるコメントについて、基本的な構成やルール、すぐに使える文例から、筆記用具についてご紹介してきました。年賀状本文の余白に自筆で書き添えするだけで、その年賀状は命を得たかのように生き生きとして、受け取った人をうれしい気持ちにさせるでしょう。
今年の年賀状はぜひ自筆のコメントに挑戦してみてください。
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