年賀状デザインの裏バナシ | 旬彩イラストレーター kamo ~つくり手の想いを知る~
めでたい料理が味のあるイラストに!
手書き文字で添えられた耳寄り情報も見どころ
旬彩イラストレーター
kamo
和風居酒屋の本部にてデザイン業務に携わる。現在は、年賀状作成を中心にフリーのイラストレーターとして活動中。魚や野菜、料理など食材のイラストを、和風タッチで描き出す作家。
イラストとともに
「耳寄り情報」をお届け!
居酒屋を展開する会社でデザイン業務に携わっていた経験を生かし、おたより本舗に味わい深い年賀状を提供してくださるのは、旬彩イラストレーターのkamoさん。手書き文字で添えられるちょっとした「耳寄り情報」も、作品の見どころとなっています。
見て楽しい、読んでも楽しいkamoさんのイラスト作品。その小ネタはどこから仕入れ、どんな思いで作品を手掛けていらっしゃるのでしょうか?ここでは、kamoさんのご活動について少し紹介してみたいと思います!
巨大タペストリーで、
お店を唯一無二の空間に!
こちらはkamoさんが手掛けた、飲食店の大きなタペストリー。
なんと横2メートルにも及ぶ大きな和紙に、墨と顔彩で仕上げたという1点ものです。「まず10分の1のサイズでデザインを作成して、鉛筆で下描きをしてから仕上げていきました。デジタルのものとは違って修正がきかないので、汚したり間違えたりしないよう細心の注意を払いましたね。後日、店内に飾られたタペストリーを眺めながら、ずっと食べてみたいと思っていたメニューを感慨深く味わって食べたのを、今でも鮮明に覚えています。」
kamoさんのお話からは、大きな作品を手掛ける大変さややりがい、そしてその達成感が伝わってきます…!
このお店は、地元の新鮮な食材を提供する「地産地消」をコンセプトとした飲食店。“素材本来の美味しさを味わってほしい”というお店の思いが、じんわり伝わる温かい作品ですね!作品いっぱいに綴られた、語感のよいフレーズも素敵です。
“県鳥”シリーズの企画で、鳥博士に!?
酉年のおたより本舗では、各都道府県のシンボルとなっている47種類の“県鳥”を描いてくださいました!それぞれの鳥のイラストに、簡単な特徴を添えて年賀状にするという、かつてない大作に。
「鳥の特徴を調べて、簡潔でわかりやすいコメントに起こすという作業は、イラストを描くよりも大変でしたね。おかげさまで、鳥にはかなり詳しくなりました(笑)」
そんなkamoさん、年が明けて庭の軒先にミカンを吊るしてみたところ、春を告げる鳥「めじろ」がツガイで訪れるようになったのだとか。「それ以来、めじろのとり(鳥)こになってしまいました!」と、kamoさんらしい洒落の効いたコメントをいただきました。言葉遣いに遊び心を忘れないお茶目な性格が、日々の作品にも反映されているのかもしれませんね!
動物園や水族館、
小ネタは自分の足で仕入れる!
kamoさんは、もともと飲食店のデザイン部門で、日々おすすめの食材を紹介するPOPやメニューを手掛けていたといいます。当時から、ただ商品名と値段を記すだけでなく、産地や食べ方、栄養素など詳しいコメントを載せていたそう。「自分が食べる食材に興味をもってもらえたら楽しいなあという思いで作成していましたね。」
このように、昔から作品に小ネタを添えるのが得意なkamoさんですが、その豆知識や雑学はどこから仕入れていらっしゃるのでしょう?
「一年を通して、年賀状で使えるおもしろネタを見つけてはメモしているんです。料理や食材については、料理本やグルメ雑誌を参考にしたり、動物園やバードパーク、水族館、博物館、美術館などを巡った時に、アイデアを思いつくこともありますね。」なるほど、お出かけもかなり積極的にされているようです。
「へ~!」と誰かに教えたくなるような作品を手掛けるには、まず自分が“興味を持つ”ことから。kamoさんはその好奇心と探求心を活かし、楽しみながら様々な場所へ足を運ばれているのかもしれませんね。
(編集:村上)