年賀状デザインの裏バナシ | イラストレーター/昭和レトロ挿絵画家 ひげラク図絵社 ~つくり手の想いを知る~
懐かしいけれど新鮮!
”昭和レトロ”でお正月を祝おう
イラストレーター/昭和レトロ挿絵画家
ひげラク図絵社
1975年鹿児島県生まれ、広島県呉市育ち。現在名古屋市在住。飲食店の壁画、看板、鳥瞰図、絵本、似顔絵制作など「ニッポン」をテーマに懐かしさとユーモア、迫力のあるイラストレーションを描く。「ひげラク商店」名義で絵本「カレー地獄旅行」(パイインターナショナル)も販売中。
インパクトのある壁画作品
「たこ焼き番長」
看板や壁画など大きな作品も手掛ける安楽さんですが、最も印象に残っているのが、ある「たこ焼き屋さん」の店舗用に手掛けた壁画だとか。
「お店の名前に負けないくらい、面白く迫力のあるものを、と考えて描きました。嬉しいことに、開店当初からたくさんのお客様で賑わいました。絵の力でこんなにも人の気持ちが昂揚し、お店の商売繁盛にも影響を与えるのか、と感激したことを今でも忘れられません。」
ちょっと変わった絵本も魅力的
「カレー地獄旅行」と言う、風変わりなタイトルの絵本も出していらっしゃいますね。
「野菜嫌いな子どもがカレー地獄で裁きを受けるお話です。登場するのはインド人みたいな閻魔さま、真面目に働く鬼たち、らっきょうの神様、などなど、怖くて笑える『食育絵本』です。」
豊富な作品のアイデアはどこから?
幅広い作風をお持ちの安楽さんですが、もともと、絵の世界を目指していたのでしょうか?
「実は、中国で貿易の仕事をしようと何度も渡航していました。でも、人が作ったものを売買するよりも、自分自身が作りだしたものを世に送りたいという気持ちが強くなり、結局は絵を描く仕事を選びました。」
安楽さんの作品に共通するのは、「濃厚さ」。画面いっぱいに配されたモチーフや、溢れるような色遣い。出てくるキャラクターも何だかとっても「濃い」。もしかしたら、パワーあふれる中国という国に何度も足を運んでいた経歴が影響を与えているのかもしれませんね。作品のアイデアにも、そんな経歴が生かされているのでしょうか。
「創作の糧となっているのは、いろんな方とお話する機会です。経営者の会や、観光振興の会、デザイナーさんの会など、職種、志向、年齢もさまざまな方々とお会いする中で、普段の生活からは思いつけない気づきをたくさんいただきます。」
一年の決意を後押しするような年賀状デザインを
一貫して「昭和レトロ」をテーマに作品を手掛けている安楽さん。
年賀状のデザイン作りにはどんな思いを込めているのでしょうか?
「年賀状には『おめでたい』イメージと、『今年一年の決意を後押しする』という気持ちを添えたいと思って制作しています。送る人も送られる人も『今年一年、心豊かに暮らそう』と思ってもらえると嬉しいですね。」
元気な日本を思わせるような、力強くどこか懐かしい雰囲気の年賀状。見ているだけで力が湧いてきそうですね。普通の年賀状では物足りないという方に、ぜひオススメです!
(編集:宮田)