年賀状デザインの裏バナシ | 花鳥風月を描く、イラストレーター 糸乃Sino ~つくり手の想いを知る~
幸せな気持ちを花や生き物たちに託して表現!
ふんわり優しく夢のある世界観
花鳥風月を描く、イラストレーター
糸乃Sino
武蔵野美術大学、SUPER ILLUSTRATION SCHOOLを卒業後、イラストレーターとして活動を開始。花鳥風月をハッピーなやさしい世界観で描く。書籍や広告をはじめとして、現在はステーショナリー、カレンダー、年賀状など、商品のデザインを中心に活動。
おサルさんもピンク×ふわふわ!抱きしめたくなる可愛さ
未年の2015年から、おたより本舗に年賀状デザインを提供してくれている糸乃さん。
干支のヒツジとサルも、糸乃さんの手にかかればピンクでふわふわ、キュートすぎる世界観に。ヒツジには元々ふわふわのイメージもありますが、ニホンザルまでこんなにふわりとした柔らかい印象になるんですね。
見る人を一瞬で幸せな気持ちにしてくれるイラストたち
色の濃淡や表情から、版画のような雰囲気も感じられる糸乃さんの水彩画。花鳥風月を独自の感性で表現していて、どの作品にも自然をこよなく愛する作家さんの人柄が滲み出ているかのよう。
そんな糸乃さんが、特に思い入れのある作品は桜の柄のステーショナリーだといいます。
「毎年必ず描くモチーフが桜なんです。その年に触れた花の印象を大切にしています。」
絵と料理をクロスさせる新たなアートワーク
イラストに加え、以前から興味のあった料理の仕事にも活動の領域を広げている糸乃さん。2018年の9月には、絵と料理をつなぐ「絵付け皿」の個展を開催し、新たな試みをスタートさせました。今後は陶器の絵付けに力を注いでいきたいとのこと。「その活動を年賀状のデザインにもつなげていけたら」と教えてくれました。
さらに、お仕事以外でも毎日、自由に絵を描く時間をつくっているそうです。
「練習のようなもので、絵とは呼べないくらいの作品も多いのですが、思いのほか大事なイメージソースになっているんですよ。」
干支を独自の作風に仕上げるため、動物のリサーチも
もともと文具のデザインに興味があり、この道に入った糸乃さん。年賀状の制作で大前提として心がけているのは「幸せ感があり、はがきとして使いやすいものであること」だと語ります。
そのうえで、「その年の干支を表現するため、動物のリサーチからはじめて、私の作風におとしこむ作業をしています」とのこと。ここが一番苦心するところだそう。
おたより本舗主催「クリエイターズ懇親会」での意見交換も、自身の創作活動について見つめ直す機会になったといいます。
「懇親会に初めて参加した翌年が、2017酉年でした。より自分の個性を生かして貢献できることは何か、じっくりと考えながら年賀状を制作しました。その結果、出来上がった作品が好評をいただき、とても嬉しかったです。」
柔らかく美しい色彩が、幸せ感を後押ししてくれるかのよう。
糸乃さんの年賀状で、受け取る人にハッピーな気持ちをお届けしてみませんか?
(編集:宮田)