年賀状デザインの裏バナシ | 水彩ペン画イラスト作家 八雲 凪咲 ~つくり手の想いを知る~
のんびり&おちゃめな干支アニマルたちに
ほのぼのと心がなごむ年賀状
水彩ペン画イラスト作家
八雲 凪咲
2015年、多摩美術大学工芸学科を卒業後、手描きイラストレーターとして活動を開始。繊細なペン画の描き込みと水彩の滲みを組み合わせたオリジナルのタッチ"水彩ペン画"をメインとして、ポストカードデザインや広告、オリジナルグッズなど各分野で作品を発表する。「可愛い」だけじゃない、くすりと笑える作風を目標に置いている。
絵本のようなオリジナルタッチ“水彩ペン画”
絵本の中の1枚を切り取ったようなイラストたち。ペンで描かれたシャープな輪郭の上に、水彩絵の具でふんわりと着色したタッチが特徴的です。
この素敵な“水彩ペン画”を編み出したのは、2015年にイラストレーターとして活動を開始した八雲凪咲さん。ここでは、これまでの作品がどのようにして生み出されてきたのかをご紹介したいと思います!
絵柄を確立する一つのきっかけにもなった
“ひつじの年賀状”
ひとつのテーマから想像を膨らませ、ストーリーを楽しみながらイラストを仕上げる八雲さん。
「おたより本舗で出品した中だと、ひつじ年の年賀状が思い出深いですね。当時“ウィンタースポーツ”というテーマをいただいて、自分の中で物語の前後を想像しながら描きました。オリジナルの絵柄を確立していく一つのきっかけにもなったと思います。」
スノーボードを楽しんでいるにも関わらず、ひとり雪だるまを手にする間の抜けた羊。こういうお茶目なキャラの人、周りにもたまにいますよね。(笑)
大学の授業で絵本を作ったことが、
活動のきっかけに
意外なことに、大学ではイラストでなく立体作品を作る学科に所属していた八雲さん。そんな中、“絵本を作る”という授業が何度かあり、そこで初めてオリジナルイラストをしっかり描くことに挑戦したといいます。
「思いのほか熱中しましたね。次第に“もっとやりたい!”と感じるようになりました。」その時、先生に褒めてもらえたことも続ける自信を持てた理由になったとか。夢中で続けていくうちに、現在のオリジナルタッチに辿り着いたんですね。
ストーリーを膨らませて描く楽しさ
“水彩ペン画”という独自の技法だけでなく、背景のストーリーを想起できるところも八雲さんのイラストの魅力。そんな作品作りのアイデアは、特別なものから得るのではなく、日常生活でふと目に入ったものや聞いた言葉から連想するのだとか。時には眠っているときに見た夢さえも作品の題材になります。
「描かなきゃいけないのに何も思い浮かばない時は、紙とペンを持って、可愛い動物の画像とか、果物や植物をじっくり見ていることもあります。」本当に何でもないような身近なものから、色々なストーリーが生まれるんですね…!
夢に出てきた愛犬をイラストに!
穏やかな表情で王冠をかぶっている犬のイラスト。こちらの作品は、八雲さんが寝ているときに見た夢から生まれたものだそうです。
「昔飼ってた愛犬が、ときどき夢に出てくるんです。中でも印象に残ったのが、“今は犬の国の王様をやってるんです。”という設定の夢で。すごく可愛かったので、目が覚めて忘れないうちに描きました!」このイラスト、実は八雲さんの名刺にも使われているんです。八雲さんにとって、愛のこもった特別なイラストなんですね!
気軽にお部屋に飾れるアートを
今後は、さらに作品を発表・販売する機会を増やしていきたいという八雲さん。最近はインテリアとしてお部屋に飾れるような大きめの絵も制作し始めているそう。
「気軽にお部屋に飾れるアートというのを販売したいんです。あとは、昔から可愛い缶を集めるのが大好きなので、いつか可愛いお菓子の缶にイラストをデザイン出来たらいいなぁと。」お菓子の缶も、デザインが可愛いとついお部屋に置いておきたくなりますよね。八雲さんのイラストに囲まれたお部屋、想像しただけで素敵…!!
(編集:村上)